-美活動-とらわれないにとらわれて

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魂のうねりをうつしだすかのような自由な線で数々の水墨画を生み出した

 

岩崎巴人(いわさき・はじん)さん。

 

その追悼展を富山県水墨美術館で楽しんできました。

 

 

岩崎巴人さん、とは。

 

ご出身は東京ですが、お姉さんの嫁ぎ先である富山を訪れて以来ゆかりが深く

 

富山にまつわる作品も多く残している作家です。

 

 

その経歴たるやユニークで

 

37歳で河童を研究!54歳のときインドへ巡礼の旅!そして60歳で僧籍にはいる!など。

 

 

 

そりゃ・・・作品が面白くないわけが、ないんですよ!

 

 

 

豪快なタッチで描かれた、人や動物。

 

 

それは、もう。

 

温泉がとうとうと湧き出す源と出会ってしまったかのような。

 

勢いと温かさの渦にのまれ。

 

しかと大地を踏みしめていないと足元をすくわれてしまうような力強さ。

 

 

河童や風神・人魚などなかなか遭遇しない方々も描かれていて

 

そのいずれもがかわいいというか可笑しいというか、愛嬌のある、いい表情!

 

思わず吹き出してしまい、見ず知らずのお客さんとも自然に話が弾みます。

 

亡くなってもなお、そこに笑いをつくりだす巴人さんは

 

さぞや人間味あふれる楽しいお方だったのだろうと伺い知ることができます。

 

 

 

作品のなかには素敵な言葉がしたためられたものもありました。

 

大きく、のびのびとした龍の絵に添えられていたのは

 

“とらわれることなく龍のごとく自由自在に”という意味をこめた言葉。

 

辰年の今年をどう歩んでいくか、優しく温かくご指導いただいた気持ちになりました。

 

 

 

さて毎度の一句を、と思っていたのですが

 

なんと!巴人さんが作品の中に一句をしたためられていたので、今日はこちらを。

 

 

 

めいめいで 地獄つくって 文句いい

 

地獄なんてものは、人が作った世界なのかもしれません。

 

それは、案外自分だったり。。。

 

 

幸せは自分がつくるもの、ですよね(^^)

 

 

「とらわれない心」のありようにすっかり心とらわれてしまったひと時なのでした。

 

 

追悼 岩崎巴人展

富山県水墨美術館

3月20日(火・祝日)まで

 

水墨画って肩が凝りそうじゃない?なんて誤解している方、

 

絶対損はさせませんから、是非(^^)~☆